イタリアとは
イタリア人は見ず知らずの人でも、助けを必要としている人を見かけたら、まずはその手を差し伸べます。
その手の一つが福島の子供たちにも向けられ、このイタリア保養という縁ができました。
カトリックの総本山バチカン市国をイタリアの首都ローマに持ち、国民のほぼ9割がカトリックを信仰するイタリア人は本当に慈愛にあふれています。
彼らの歴史は

キリスト教とともにあり、その教えは日々の生活にも馴染んでいます。
1986年のチェルノブイリ原発事故後、イタリアは世界でも最も早くから援助の手を差し伸べた国のひとつでした。
阪神大震災の際も、1番に駆け付けた救助団体はイタリアのProtezione Civileでした。
幼いころよりキリスト教の教えが身にしみこんでいるからでしょうか。
彼らが差し伸べる手には、見返りはありません。
“ただ人としてすべきことだからする”と自然なことのように答えが返ってきます。
母親の立場から

こうした子供を受け入れている長い経験のあるイタリア人家庭に預けることは大きな安心です。
イタリアの里親家庭に滞在中の子供たちは、遠い日本から来た“家族の一員”のように迎えられます。
2年3年と回を重ねるうち子供たちもいつの間にか“パパ”“マンマ”と呼んでいます。
はじめは言葉の壁などが少なからずあるものの、子供らしい笑顔とバイタリティーで、あっという間にイタリアの家族に馴染んでいく子供たちの姿を毎年見ています。
相手を大切に思う心、相手の気持ちを考えて行動する心があれば、どんな言葉も環境も乗り越えられると実感しています。